「1930年代フィリピン映像資料に見る日本製品――松井家資料「広告の実験」の上映とディスカッション」開催報告

CEGLOSが協力した研究会が、関係各企業の皆様にもご出席いただき、盛況のうちに終えることができましたので報告いたします。


イベント題目:1930年代フィリピン映像資料に見る日本製品――松井家資料「広告の実験」の上映とディスカッション
日時:3月8日金曜日18:00~19:30
場所:東京大学 駒場キャンパス 18号館4階コラボレーションルーム2

コメンテーター:
清水 剛(東京大学大学院総合文化研究科 教授)
専門は経営学。近著に『感染症と経営:戦前日本企業は「死の影」といかに向き合ったか』(2021)がある。

村山英世(記録映画保存センター 理事)
 記録映画アーカイブプロジェクトなどに従事。『キャメラを持った男たちー関東大震災を撮る』(2023)は、2023年キネマ旬報ベストテン文化映画部門1位受賞。

科研プロジェクト「映像と写真から再構築する米国統治下フィリピンの日本人移民:記憶、表象、関係性(21K12425)」では、20世紀前半のフィリピンで複数の大型百貨店の運営と貿易に携わっていた、大阪貿易会社創業家・松井家の関連資料(映像、写真、文書等をデジタル化したもの)の整理と分析を行い、多様なフォーマットとリンクできる独自のデータベースシステムの開発を行なっています。特に51本の16ミリ映像は、1920–30年代のフィリピンにおける日系人コミュニティや、フィリピン各地の風景や人々、当時の日比間の物流や人の移動などを映し出す貴重な資料となっています。

当日は、当時フィリピンへ輸出されていた日本の製品を紹介する映像(ca.1933)を上映します。企業関係者や研究者を招き、映像を見ながら、自由に語り合う場を創出・提供することを目的としています。

登場する商品例:蚊取り線香(大日本除虫菊)、醬油(キッコーマン)、味の素、
缶ミルク(明治乳業)、チョコレート(明治製菓)、リボン印シトロン(サッポロホールディングス)、ビール(アサヒビール)、ウィスキー(サントリー))、日本酒(白鶴)ほか

主催:科研プロジェクト「映像と写真から再構築する米国統治下フィリピンの日本人移民:記憶、表象、関係性( 21K12425)」(代表 米野みちよ 静岡県立大学)

協力:岡田泰平研究室(東京大学)・静岡県立大学グローバル・スタディーズ研究センター(CEGLOS)

ポスター