Study CIRcle 2021-2022 公開レクチャーシリーズ第7回「高学力国家シンガポールの教育の光と影-実力主義政策の功罪と今後の教育改革の動向」のご案内
グローバル・スタディーズ研究センターでは、学生が自らの知的好奇心に基づいて、自ら設定したテーマを追求するStudyCIRcleという活動を、昨年度から行っています。Study CIRcleでは、学生の要望に応じて、専門家の先生をお招きしてお話を伺うことを特徴としており、これをレクチャーシリーズとして公開します。当日は、先生をお呼びした学生が進行を行い、レクチャーに加えて、本人からの質疑を中心に進行します。
公開レクチャーシリーズ第7回概要
- 講師 池田充裕先生(山梨県立大学)
- 日程 2022年2月27日(日)14時から16時まで
- 講義タイトル 「高学力国家シンガポールの教育の光と影-実力主義政策の功罪と今後の教育改革の動向」
- 講義概要
皆さんも、シンガポールの子どもたちの学力がとても高いということを耳にしたことがあるかもしれません。しかしここで大切なのは、ここでいう"学力"がどのような資質・能力を意味しているのか、ということでしょう。今世界の国々や国際機関は、"コンピテンシー"や"エージェンシー"とも称される、これからの時代に求められる資質・能力を構想し、そのための教育方法や教育制度、教員養成などのあり方を模索しています。日本を上回る高学力国家として知られるシンガポールが、これまでにどのようにしてその基盤を築き、新しい時代に臨もうとしているのか、その制度的変遷や実際の授業の様子、教育改革の動向などを踏まえて考えてみたいと思います。日本の大学入試制度改革や文科省・学校の新型コロナウィルスへの対応などに歯がゆいを思いをしている方は、シンガポールの教育から何かヒントを見出すことができるかもしれません。このような観点から、今回はシンガポール国立大学に留学し、シンガポールの教育を長らく研究されている山梨県立大学教授の池田充裕氏をお招きして、「高学力国家シンガポールの教育の光と影-実力主義政策の功罪と今後の教育改革の動向」というテーマでお話いただきます。
- 講師プロフィール
山梨県立大学人間福祉学部教授。筑波大学大学院博士課程教育学研究科単位取得退学(教育学修士)。2001年山梨県立女子短期大学幼児教育科助教授、2005年山梨県立大学人間福祉学部准教授を経て、2014年より現職。1995年より2年間、文部省アジア諸国等派遣留学生として、シンガポール国立大学に留学し、シンガポールや東南アジア地域の教育研究を進めている。専門は比較・国際教育学。主な著書に、「シンガポール-成績評価から、人間性評価へと舵を切る教育改革」(大塚豊監修・牧貴愛編著『アジア教育情報シリーズ2巻 東南アジア編』一藝社2021年)、「シンガポールのカリキュラム・マネジメントと授業の質保証」(原田信之編著『カリキュラム・マネジメントと授業の質保証』北大路書房2018年)、「シンガポールの市民性教育-道徳教育と市民性教育」(平田利文編著『アセアン共同体の市民性教育』東信堂2017年)、「強靱な学力を鍛え上げる学校-シンガポール」二宮晧編著(『新版世界の学校-教育制度から日常の学校風景まで』学事出版2014年)など。
- 申込フォーム: https://forms.gle/wcKYqozbu1Kapfrt6