近年、英国のEU離脱や米国のトランプ大統領候補の台頭、移民や難民の排斥運動など、世界各地で新しいナショナリズムが勃興しています。グローバリゼーションによって国民国家が弱まり、国境が消滅し、世界規模の統合が実現するという従来のグローバリゼーション研究の想定では捉えきれない事態が起こっています。
しかし、これらは、たんなるローカルへの回帰とみるべきではありません。むしろ、国民国家を超えた統合、移民や海外資本の流入など、急激に進行したグローバリゼーションに対する人々の反発として起こってきた動きとしてみなければなりません。
つまり、今求められているのは、たんなるグローバリズムでもローカリズムでもなく、グローバルに向かう力とローカルに向かう力のせめぎ合いとして現在の世界を見直すことです。このセミナーでは、わが国でグローバリゼーション研究にかかわってきた静岡県立大学のグローバル・スタディーズ研究センターと成城大学グローカル研究センターの共催により、グローバル/ローカルのせめぎ合いとして現在の世界を捉え直すことを試みます。
日時:平成28年10月3日(月) 13時5分─14時30分
会場:静岡県立大学一般教育棟1階2103教室
プログラム: